WHAT
産学官連携日本酒プロジェクトとは
三重県が開発した酒米を明和町で育て、明和町と伊勢市の酒造メーカーで醸造。地元の新ブランド開発をめざす「産学官連携日本酒プロジェクト」。
地域の人々や地元企業から指導を受けながら、学生たちは田植え、収穫、酒づくりに参加。農業や伝統文化に触れる体験をしています。
また、今後は販売戦略やPRの企画立案も手がけていく予定です。
STUDENTS Meets!
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日本の技とこころ
現代日本社会学部現代日本社会学科
3年
渡邊 吏香
現代日本社会学部現代日本社会学科
3年
中森 一輝
情熱とプライドを持ち、ものづくりに挑む。
大らかで熱い「職人」の存在が伊勢の魅力。
プロジェクトの活動は、まず田植えから始まりました。もちろん、田んぼに入るなんて初めて。「おっちゃん、これどうやるの?」「やってみるから、見てみ」。年齢も立場も関係なく、学生と地域の人々が一緒になって夢中で作業する。自然に団結力も育まれていきました。麹の仕込みも初体験。微妙な手触りの違いで米の状態を見分けるプロの技に感動。農業や酒づくりに携わる方々は、貴重な伝統文化を伝える「職人」だと感じました。
広島市内から来たので、なにもない田舎という印象が強かった。でも、愛情を注ぎ、情熱とプライドを持って、ものづくりをしている職人は本当にかっこいい。その上、素人のわたしたちを快く迎え入れてくれる。そんな大らかで熱い人たちが、この地域の魅力だと改めて思うようになりました。
もうすぐ迎える試飲会では、仲間や地域の人々と自分たちがつくったお酒をじっくり味わいたい。これからも続いていくプロジェクトの、いいスタートが切れたと思います。来年はどんな味のお酒ができるのかな。いまから、とても楽しみです。
さまざまな出会いに恵まれたからこそ、
新しい「未来の自分」を見つけることができた。
祖父母が農業をやっていて、幼い頃からよく手伝いをしていました。跡を継ぐことも考えているので、米づくりにも携われるこのプロジェクトに参加しました。機械ではなく、手で植えて刈りとる作業はとても大変でしたが、やってみないとわからない面白さもありました。昔ながらの傘をかぶって裸足で田んぼに入り、泥の感触を楽しむ。祭式研究会や雅楽部による豊作祈願祭も行い、古代日本人の感覚を少し味わえた気がしました。
最初に完成した数百本は非売品ですが、今後は発売も控えて販売促進やPRも企画していきます。学生が地域や酒蔵の人々と力を合わせて、ときには苦労や失敗も経験しながらできあがった大切なお酒。そんな「ストーリー」も味わってもらえたら嬉しいです。
この経験を通してさまざまな出会いに恵まれました。農業を事業として営む「農業法人」で会社員として経験を積み、独立する道があることを知れたのも、プロジェクトに参加したからこそ。自然が豊かで、友達もたくさんいる。そんな大好きな伊勢で、未来の自分をじっくり探していきたいと思っています。