伊勢志摩百物語~名木?奇樹を訪ねる~
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- 11 -223732102お屋根桜伊勢神宮 外宮(豊受大神宮)JR参宮線ぎゅーとらラブリー藤里店世義寺伊勢市駅宇治山田駅近鉄鳥羽線 多くの名だたる学者が訪れ活発な活動が行われましたが、明治4年(1871)には廃止され、その後の放火などにより現在は跡地となっています。なお、幸いにも書庫の蔵書は火を免れ、今は神宮文庫に収蔵されています。 さて、「お屋根桜」は出口延佳邸の屋根に生じた苗を、文庫の講堂が落成したとき、移植したところ、年々成長したものであると伝えられ、また、一説には外宮御正殿の屋根に自生した桜ともいわれています。「花の形は山桜より大にして紅白を交え甚美なり、里人文庫の御屋根桜と称して愛玩す」(『故実郷談』)と、山桜より大振りで紅白の色が交ざりとても美しかったと評され、佐々木信綱は「桜さく 豊宮崎の文ふみ庫くらに ふみよむ人の 声かをるなり」の名歌を残しています。と評され豊宮崎文庫とともに名所として人々に知られていました。 お屋根桜は山桜の一種で、葉は少なく、花弁は白色で、通常より大きいことが特徴です。一時は人々に忘れられた時代もありましたが、地元の植物愛好者が枯渇寸前の数株を辛うじて見つけ、保存の努力によって絶滅を免れました。 往時の豊宮崎文庫に思いをはせ、桜香る清々しい春を感じてみたいものです。(新田 惠三)■アクセス外宮参道より歩いて5分。■周辺の見どころ?豊受大神宮…御祭神は豊受大御神。外宮とも呼ばれる。?外宮参道…伊勢市駅から続く参道。お土産屋や飲食店が並ぶ。表門の飾り瓦講堂跡地
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