伊勢志摩百物語~名木?奇樹を訪ねる~
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- 8 - 近年整備されたおはらい町へ道を隔ててつなぐ地下道である「内宮おかげ参道」。江戸時代に起った伊勢神宮への集団参詣である「お蔭参り」の様子が描かれた屏風が展示され参拝に訪れた人々に当時の様子を伝えています。その地下道をくぐり抜け地上へと出ると目に入るのが「藤波松」です。 この松はもともと江戸時代前期の神職、荒木田氏富(通称小藤波)の邸宅に植わっていた松で、慶安年中(17世紀中頃)にこの地に邸宅を構え、大庭園を造り、隣村より名木を移し植えたといいます。それに際して植えられたと伝えられる松ですが、時が経つに連れこの辺りでは稀な巨松へと成長したと言います。 後にこの邸宅と庭園は公益事業のために電気会社へ譲与されますが、この松だけはこの地に残され、かつて伊勢の町を走っていた伊勢電気鉄道(神都線)のループ線に囲まれるかたちで植わっていました。この頃から藤波松の名でこの松が神都伊勢に根をおろして久しい老松伊勢の歴史を感じさせる名木のひとつでした4.藤波松 (伊勢市浦田町)藤波松

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